千歳リハ大 健康コラム

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2019.01.10 更新

「きっとできる!」

先日、ある講演会にて、超ベテラン作業療法士の先生による臨床での取り組みを聴かせて頂く機会がありました。
今回は、その中で特に印象に残っている話をご紹介します。
重度の障害を抱えた長期入院のお子さん(Aさん)の例ですが、医療的ケアはされているものの、手足を動かすことや自分の力で身体を起こすことができず、言葉や表情で自分の意思を誰かに伝えることもできません。人工呼吸器も装着していて、一日をほぼベッド上で過ごす毎日です。
これほどまでにできないことが重なっている方に、支援できることはあるのでしょうか?
結果から言うと、Aさんは電動車いす(EWC)を“自分の力で”操作し、院内を移動できるまでに至りました。
一見、“できない”づくしのAさんでしたが、作業療法士の評価によって、たった1本、指を曲げ伸ばしできることが発見され、この“能力”を活かしたEWC操作に繋がったのです。
EWCもAさんに合わせた独自の設定が必要でしたが、講師の先生曰く「この子はきっとできる!」の一念で試行錯誤や工夫を重ねたそうです。
AさんはEWCのほかにiPad操作もできるようになり、ベッド上で寝たきりの生活から、時間的にも空間的にも大きく変化がもたらされたのです。
また、作業療法(OT)の介入による変化は、Aさん本人だけでなく、家族の方の心理的な支援にも繋がりました。
EWC操作について当初は半信半疑だったAさんのお母様も、Aさんが繰り返しOTの練習で動かして見せたこと、偶然ではなく「できている!」ことを作業療法士からも発信し続けたことで、「できる子なんだ!」と意識することができ、何より表情がOT開始当初よりも和らいだものに変化したそうです。
このようにOTは、障害を持った子ども、家族の生活の時間、空間を充実させることができる可能性を持っているのだなと、改めてOTの魅力が感じられた一日でした。
また、「きっとできる!」と信じ続ける、できたことを本人・家族に伝え続けるなど、作業療法士の関わる姿勢の重要さを改めて学ばせて頂いた講演会でした。
進路を検討中のみなさん、OTもなかなかおもしろいですよ。

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